多様性をテーマにしたろうや難聴の子どもらによる手話劇=岐阜市金町、市文化センター

 聴覚障害がある子どもらによる手話劇「25丁目のネコたち ニャンともステキな宝探し」が、岐阜市金町の市文化センターで開かれた。健聴者を含む子どもたち20人が劇を通して「一人一人を尊重し、多様性を大切にしよう」というメッセージを伝えた。

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 自身もろう当事者で、手話講師の平井知加子さん(岐阜市茜部新所)が代表を務める「デフキッズ・プロジェクト」の公演。プロジェクトは岐阜ろう劇団いぶきで長年活動していた平井さんが、ろうや難聴の子どもたちに「耳が聞こえにくいからこそ、さまざまなコミュニケーションを持ってほしい」と2018年に立ち上げた。

 

 手話劇では、舞台上の役者が手話や体の動きで演じ、声優がせりふを吹き替える。役者は手の動きだけでなく速度や強弱、表情などさまざまな要素を使い分けて感情を表現する。19年の第1回に続き、今回は2回目の公演で、聾学校や交流サイト(SNS)で呼びかけて出演者を募集。岐阜や愛知、三重県の小1~高1の子どもたちが、今年の4月から練習を重ねてきた。

 出演する子どもたちは補聴器を使っていたり人工内耳を付けていたりと「聞こえ」の度合いはさまざま。「聞こえる子とも助け合ってほしい」との思いで健聴者も参加している。

 今回の公演は、とある都会の路地裏で暮らすネコたちが宝を探して旅に出る-という物語。ジェンダーや使う言語、特性などもさまざまなネコたちが道中の出来事を通じて違いを認め合い、仲を深めていく様子を子どもたちが生き生きと演じた。

 フィナーレでは出演者全員で手話ソングを披露。来場者約430人は、手を上げてひらひらと振る手話で拍手を送っていた。平井さんは「子どもたちは練習を通して仲良くなり、笑顔があふれていた。この経験は必ずプラスになる」とほほ笑んだ。