新型コロナウイルスの影響で、岐阜市の長良川鵜飼は2年連続で開幕が延期となった。市は昨年、観覧船での飲食を禁止したが、今季は感染対策を取った上で酒類を含めた飲食の提供を再開する方針を示し、周辺の旅館やホテルは準備を進めていただけに落胆の色は隠せない。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」同市長良の旅館「鵜匠の家すぎ山」は11日、昨年から始めた初物の天然鮎と鵜飼弁当を自宅で楽しんでもらおうと、ドライブスルー形式で販売。事前予約で180食を用意し、午後4時半ごろから購入者が車に乗ったまま弁当を受け取った。購入した同市の男性(79)は「鵜飼がないのは残念だが、長良川のホテルや旅館の応援につながれば」と話した。
同旅館では例年、鵜飼開幕中が年間売り上げの7割弱を占めるが、昨年は3カ月休館して売り上げは5割減に。今季も5月は随時休館しながら週末中心に営業する。杉山貴紀社長(42)は観覧船向けの料理について「新型コロナの感染拡大防止のため提供しない」との方針を決めた。
新たな活路を見いだす動きは他にも。同市湊町のホテルパークでは持ち帰りの弁当の販売を始めた。事前予約制で販売し、2カ月有効の日帰り入浴券も付ける。「地元客にホテルの味と湯を楽しんでもらえたら」と桜木繁支配人(53)は話す。旅館「十八楼」(同市湊町)のおかみ伊藤知子さん(46)は「感染拡大を止めることが第一で、今は協力するしかない」とし、会長を務める長良川温泉若女将(おかみ)会で夏ごろ発行予定の散策マップを制作中。「個人の女性客向けに安全で楽しい岐阜の旅を提案したい」と今後を見据える。
岐阜長良川温泉旅館協同組合に加盟する7軒のホテル、旅館の2020年度の宿泊者数は約11万1千人で、19年度の28万6千人の半数以下まで落ち込んだ。
今年はまん延防止等重点措置の期限が明ける6月1日に開幕予定だが、連日100人超の新規感染者が続き、先行きは不透明だ。同組合専務理事で長良川観光ホテル石金の永瀬章社長(69)は「Go To トラベルのような観光支援事業がなければ、今季はさらに宿泊者数が落ち込むかも」と気をもむ。










