米を粉砕して粉にする製粉機。米の栽培から加工、流通までを一貫して手がける
製麺された米粉パスタをラックにかける従業員
温度、湿度が徹底管理された乾燥室に並ぶ米粉パスタ
多彩なラインアップがそろう米粉のパスタやクッキー=いずれも関市千疋、PLUS

 食物アレルギーに対応した食材として普及が進む米粉。小麦価格が高騰する中、その代替品としても注目が高まっている。農業生産法人PLUS(岐阜県関市千疋)は、米粉を使用したパスタを製造している。岐阜を代表する品種ハツシモを製粉した米粉のみを使用することにこだわった、グルテンフリー食品だ。

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 米の香りが漂う工場内。まず、自社で栽培した米を粉砕して米粉にする。続いて案内された製麺室では生地を作り、製麺機から延びてくるパスタを次々とラックにかけていた。「米粉のみの麺で普通はこんなに長い麺をつるすことはできないんです」と三輪忠士代表取締役(46)。米粉だけで麺を作ると、乾燥の工程で麺がちぎれることが多いが、試行錯誤を繰り返してたどりついた独自の方法で製麺を可能にした。

 温度や湿度が徹底管理された乾燥室で時間をかけてじっくりと熟成されたパスタは、裁断や包装を経て出荷される。仕上げの段階では、パスタ一本一本の品質に不具合がないか手作業で確認する徹底ぶりだ。

 現在、白米と玄米の米粉を使用したパスタ各10種類を製造。スパゲッティやマカロニ、フィットチーネのほか、全国的にも珍しいアルファベットのAからZまでをかたどった商品など、豊富なラインアップをそろえる。昨年からは、7カ月から食べられるベビーライスヌードルの製造にも乗り出した。

 関市内で約14ヘクタールの田を管理しており、米の栽培から加工、製品化、流通、販売までを一貫して手がける6次産業化を確立させたことが、最大の強み。交流サイト(SNS)を活用してネット販売したり、大手百貨店やスーパーで販売したりして好評を得た。全国のホテルや学校給食でも使用されている。

 三輪代表取締役は「全国のアレルギーに悩んでいる人から問い合わせがある。誰もが安全、安心に食べられる商品を作るのが使命」と強調。香港や台湾、米国といった海外にも販路を拡大させている。

 米粉を使ったクッキーやラスクなども手がける。いずれもアレルギー特定原材料28品目を使用していない。「目指すのはフードバリアフリー」と三輪代表取締役。「より身近に米粉を使いやすくすることで、米の消費を促すと同時に米粉の用途や効果を広くPRし、農業の魅力アップにもつなげたい」と力を込める。

 【工場概要】2010年創業。12年に農林水産省から総合化事業計画の認定を受け、乾麺パスタの開発を始める。15年に育苗ハウス、ライスセンター、米粉加工施設を兼ね備えた新社屋が完成。国際水準の食品衛生管理基準となる「県HACCP(ハサップ)」や、農業生産工程管理「ぎふ清流GAP(ギャップ)認証」を取得している。工場の敷地面積は約980平方メートル。従業員は9人。