第2次岸田内閣が10日、発足した。新型コロナ禍の中でいかに「成長と分配」を実現するか注目が集まる。岐阜県民からは安定的な政権運営への期待の声や、コロナ禍を踏まえた経済対策や子育て支援、福祉政策への注文の声が上がった。

 岐阜市の無職の男性(79)は、これまでの政権は国民に対して説明不足な印象があり、国民にとって見えにくい政治だったと指摘した上で、「政府がやっていることをきちんと説明し、若い人が政治に興味を持ってもらえるようにしてほしい」と求めた。子ども政策担当相に再任された野田聖子氏については「リーダーシップを発揮し、子どもや若い人を導くような政策を」と期待した。

 政策に注文を付ける声も目立った。

 与党間で合意した18歳以下の子どもを対象とした10万円相当の給付について、関市の無職の男性(71)は「本当に困っている人に目を向けた政策を」と望んだ。反対ではないが、子どものいる世帯以外にも、コロナ禍で仕事を失ったり非正規雇用で生活が苦しかったりする人が増えていると指摘。新型コロナ対策については、国が進める病院の統廃合に触れ、「必要な病床数は確保し、安心できる医療体制を築いてほしい」と軌道修正を求めた。

 大垣市内で食品販売会社の経営者(56)=安八郡神戸町=は「保育所に子どもを預けるハードルが高い。保育所を使いたい人みんなが使えるようにしないと、女性が働ける環境が整わないし、人口増につながらない」。給与などでの保育士の待遇改善や保育所増設といった面での後押しに期待した。

 福祉の充実を求める声も。中津川市で放課後等デイサービスを運営するNPO法人代表(57)=同市=は「障害のある子どもを含め、いろんな子どもがいることを認め合える社会づくりを進めてほしい」と願った。重症心身障害児者の生活を社会で支える仕組みづくりや、医療ケアの専門スタッフの育成支援も求めた。

 高山市の会社経営の男性(48)は、いつもの選挙以上に政治改革の議論が少なかったと感じたという。「政治家が市民の立場や感覚を分からなければ、何も変わらない」と話し、議員報酬の見直しなど、身を切る改革が必要だと主張した。