岐阜市出身の芥川賞作家故小島信夫氏を顕彰する第11回小島信夫文学賞の授賞式が13日、岐阜市宇佐の県図書館であり、「あなたがいる場所」で同文学賞を受けた会社員山村昌大さん(54)=大阪府堺市=と、「コボリ」で県知事賞(県在住・出身者対象)に選ばれた下呂市出身の鈴木友範さん(73)=東京都八王子市=に、賞状と記念品が贈られた。新型コロナウイルス感染防止のため無観客で開き、「ユーチューブ」を通じてライブ配信した。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」同文学賞は隔年で開催。「あなたがいる場所」について、選考委員で芥川賞作家の堀江敏幸さん(多治見市出身)は「語り手が20歳の学生だった頃と、30歳になった現在が交互に紡がれる音楽的な作品。破たんを恐れぬ攻めの姿勢が評価された」と講評。山村さんは「私の作品は万人受けしないと言われてきたが、小島信夫文学賞なら光を当ててくれるかもしれないと思い、応募を続けてきた」、鈴木さんは「一度筆を折ったが、このままでは駄目だと思い執筆を再開した。受賞を励みにしたい」と述べた。
続いて堀江さんと、同じく選考委員で文芸評論家の清水良典さんが「小島信夫の文学を考える 美濃から世界へ」と題してリモート対談。最初から最後まで故郷について著述された、小島作品の中でも特異な長編「美濃」を取り上げた。清水さんは「川に囲まれた輪中について書かれているが、これは海に囲まれた日本に通じる」、堀江さんは「非常にローカルな話をしているようで世界に目を向けている作品」と読み解いた。










