飛騨真宗の端緒とされる白川村史跡の「嘉念坊道場跡」=同村鳩谷

 白川村鳩谷にある村史跡の嘉念坊道場跡。村教育委員会の説明看板に「当時の道場の規模は礎石の現況から推測するにほぼ11メートル四方ほどであり、祖師親鸞聖人のご意志に従い簡素なものであったと思われます」とあるように、あまりな質素さに驚く。

 嘉念坊善俊が蓮如とほぼ同時代の僧であるとみる白川郷耕雲塾事務局長の板谷本一さんは「親鸞上人は、寺院を持つことも組織も否定した。善俊はそれを具現化し、正反対の蓮如は一種の恐れを抱いていたのでは」と推察する。...