報徳学園高校との試合を前に投球練習に励む部員と丸山真監督(左)=多治見市坂上町、多治見高校
選抜初出場で建てられた記念碑=同校

 多治見高校(岐阜県多治見市坂上町)野球部は、同校の創立100周年を記念し、3日に報徳学園高校(兵庫県)との交流試合を、土岐市下石町の市総合公園野球場で行う。2017年春の選抜大会で0―21の大敗を喫した報徳学園高との再戦を前に、当時観客席で声援を送った多治見高の部員は「運命を感じる」と練習に熱を込めている。

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 多治見高は6年前、練習環境や地域貢献など戦力以外の要素を加味して選ばれる21世紀枠で初出場した。初戦で報徳学園高と対戦し、21点差で敗れたが、地元から約90台のバスが応援に駆け付けるなどブームを巻き起こした。

 甲子園出場が残した遺産は大きかった。市内外から集まった寄付金を基にピッチングマシン2台を備える室内練習場「桜ドーム」を建設。校庭にはモザイクタイル張りの記念碑を設置した。現在も正面玄関に甲子園の選抜旗が飾られ、当時の興奮を伝えている。

 部長としてチームを引っ張った丸山真監督(42)が交流試合を提案した。「負けた自分たちを励ましてくれた地域の皆さんがいなければ、今の野球部はない。試合を通じて感謝を伝えたい」と話した。部員数が17年当時の60人ほどから約半分に減少している事情から、地元の高校野球への関心を高める狙いもある。

 多治見ナインの中には、当時の試合を観客席で見守った部員もいる。4番打者の選手(17)=土岐市泉町=は「先輩たちが甲子園の舞台で戦っているのを見て、ひたすら誇らしい気持ちだった」と振り返った。副主将(18)=同町=は「トップレベルの学校と戦えるまたとない機会。よい学びに変えたい」と話した。

 相手は全国屈指の強豪だが、多治見高の実力も決して低くない。今年4月には17年以来となる春の県大会に出場した。重点的に鍛えた長打力を武器に戦う。主将(17)=多治見市北丘町=は「整った環境で練習できるのは、過去に大舞台で戦った先輩のおかげ。素晴らしい試合を見せたい」と意気込んだ。

 交流試合の第1試合は午前11時、第2試合は午後2時開始。雨天中止。