自身以来69年ぶりの夏の甲子園に向け、後輩たちを激励する森祇晶さん=岐阜高

 学校創立150周年の節目に、69年ぶりの夏の甲子園を目指す岐阜高野球部を22日、同年に出場したOBでプロ野球のレジェンド森祇晶(まさあき)氏が訪れ、激励した。偉大な先輩からのエールに選手らは甲子園への思いをさらに強くした。

 森氏は1954年の第36回大会に出場した正捕手。プロ入り後は司令塔として巨人のV9を支え、監督として西武を8度のリーグ優勝、6度の日本一に導いた名将。長年、ハワイに在住していたが、昨年、妻の出身地である福岡県に移住した。母校へは数十年ぶりの訪問だという。

 後輩たちに迎えられた森さんは「野球は勝とうと思って勝てるものではない。一人一人、自分に与えられた仕事を普段から磨き、自分を信じてきっちりやれば、結果は必ずついてくる」と勝負に臨む心得を伝授し、「ぜひ、頑張ってほしい」と励ました。

 主将の篠田健太朗は「普段は会えない、すごい先輩に期待してもらえて、一丸となって戦いたい」と気合い。「いい投手だと聞いているよ」と声をかけられたエースの鷲見旺宥は「森さんの後に甲子園の土を踏める岐阜高生になりたい」と目を輝かせていた。