美濃焼のオカリナを製作する岐阜県瑞浪市陶町の工房「SUELABO(スエラボ)」が、リコーダーと同じ息遣いで吹ける陶磁器オカリナを開発し、販売を始めた。愛・地球博のオカリナプロジェクトを指揮するなどしてきたプロのオカリナ奏者鈴木夏織さん(66)=多治見市脇之島町=が監修。高精度で合奏に適しているのが特徴といい、代表の伊藤弘典さん(45)は「愛される商品になれば」と願っている。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」伊藤さんによると、手作りのオカリナは同じ商品でも個性があり、音のばらつきが出ることなどを課題と感じていた。リコーダーのように子どもでも優しい息遣いで鳴らせることや、合奏に適した正確な音階を目指して開発に着手した。
均質なものを作るため、石こうの型に粘土を泥状にして流し込む「鋳込み成形」という伝統的な量産技法で原型を製作。職人加藤和貴さん(34)と共にド、レ、ミと一つずつ音を確認し穴の位置や大きさを調整した。穴が大きいと高音が鳴るが強く息を吹き込む必要が生じる。穴を縮める分、空気が通りやすいよう裏面の穴の周りをすり鉢形に削るなど緻密な細工で対応した。
乾燥や焼成による収縮も見越して加工。鈴木さんにチェックを仰ぎ、改善を重ねながら300個以上の試作を経て3年がかりで完成させた。雑貨店に置いてもらえるよう釉(ゆう)薬でポップな水玉模様もデザインした。
鈴木さんは「最高音もストレスなく出せる。調律されたピアノと合わせられる」と精度を評価。「コンサートを企画したり、教室を開いたりしてこの地域で普及させたい」と話す。
商品名は「トゥッティシリーズ」。1個5500円。工房のオンラインショップで販売中。













