1894(明治27)年創業、岐阜市八ツ寺町の老舗洋食店「三河亭」が21日、約8年の休業を経て、新装再オープンする。看板メニュー「高等ライス」が創業の味そのままに復活。4代目店主の中島稔さん(69)は「味を守りながら新しいことを取り入れたい」と話す。コロナ禍のさなか、後押しとなったのは長女服部恵美さん(35)の熱いリクエストだった。
スマホ見せてグルメ・買い物お得に 岐阜新聞デジタルクーポン三河亭は恵美さんの高祖父、徳三郎さんが開業。市民や柳ケ瀬の花柳界でも親しまれたほか、戦後には進駐軍も訪れ、人気を博した。2013年、店を共に切り盛りしていた稔さんの妻京子さんが亡くなり、休業を余儀なくされていた。
復活のきっかけは恵美さんの「また高等ライスを食べたい。もう一度作って」という言葉。稔さんは別の仕事に就いていたものの、厨房(ちゅうぼう)は使える状態で残していた。恵美さんも店を手伝うことになり、意を決したという。
高等ライスは目玉焼きをのせたカレーライスで、店名入りの美濃焼の白い丼で供される。創業当時カレーが高級料理だったことが名前の由来。スパイシーで甘めのルーは既製品を一切使わないのを信条に、代々受け継いできた。同じく秘伝の自家製ソースをかけ、半熟の黄身をスプーンで崩しライスと絡めながら食するスタイルは健在だ。
「高等ライスを一番たくさん食べてきた」と自負する恵美さんは、以前の味を知る親族らと試食を重ね、高等ライスの味を忠実に再現。「油一つ取ってもいろいろ試したが、やはり以前と同じものがベストだった。オリジナルの良さに気付いた」。一方で豚肉の仕入れ先を変えるなどの見直しも。地元食材を活用し、サラダの野菜は県内で調達する。
店内は改装し、以前の腰壁を残しつつ座敷はなくし、椅子席のみに。コロナ下で一人客が多いのを見込んだほか、収束後にはお酒と会話も楽しめる店にしたいという思いから、カウンターを新設した。恵美さんは市役所移転で「寂しくなった」と店の前の人通りを気にしつつ、「コロナ収束を待ってからでは遅い。飲食店全体が頑張らないといけない時期なので、一緒に地元を盛り上げることができれば」と前を見据える。稔さんも「娘がいるから心強い」と目を細めた。
高等ライスはランチでミニサラダ、スープが付き900円。当面は高等ライス、カレーライス、カツカレーを用意し、人気だったカツサンドなどは順次、期間・数量限定で提供する予定。営業時間は午前11時~午後2時。日、月曜定休。













