住民説明会後、説明内容や住民の意見を振り返る加藤覚所長(左から2人目)ら=10日午後9時51分、瑞浪市大湫町、大湫コミュニティーセンター

 リニア中央新幹線のトンネル掘削工事が進む岐阜県瑞浪市大湫(おおくて)町で井戸などの水位が低下した問題で、JR東海は10日夜、地元住民を対象にした説明会を同町の大湫コミュニティーセンターで開いた。JR側は中央新幹線岐阜西工事事務所(多治見市)の加藤覚所長らが出席。同社によると、トンネル内の湧水や薬液注入、各水源の水位観測結果、代替井戸の状況などを説明した。

 住民説明会は5月13日に大湫町の北区と西区を対象に開いて以来。今回は両区を含む町内四つの区の120世帯に開催を案内し、住民約50人と水野光二市長、市議、市・県職員ら約20人が出席した。報道陣に非公開で行われ、終了後、取材に応じた水野市長は「水の対策のみならず、自然環境の保全を求める思いの中でさまざまな意見があった。大湫町のみならず釜戸町、日吉町の住民にも心配の声はあり、まとめて対応をお願いしていく」と語った。

 JRなどによると、湧水を抑える薬液の1次注入が6日に完了し、岩盤の亀裂を埋める2次注入に近く入ることなどを説明した。住民からは技術的な質問のほか、同社と地域のコミュニケーション不足を指摘する意見や、同社上層部が足を運ぶよう求める声も複数あったという。加藤所長は「貴重な意見を頂いた。理解をいただけるようにしっかり取り組む」と話した。

 出席した農家の80代男性は「薬液注入も対策でどれだけの効果があったのか、具体的な数字を聞かないと納得できない」と語った。