白い車の下敷きになった子ども、住宅街に響く泣き声―。大型連休谷間の1日午後、大阪市西成区で下校中の小学生7人が車ではねられた事件。現場周辺に張られた規制線の外には多くの人だかりができ、捜査員が慌ただしく出入りしていた。
「車の下に子どもの足が見えた」。小学6年の女子児童(11)はおびえた様子で振り返った。帰宅途中に「救急車!」と叫ぶ声が聞こえ、学校の前に戻ると、2、3人の子どもが車の下敷きとなり、血を流した児童も見た。
近くに住む自営業の男性は直後の様子を目撃。逮捕された無職矢沢勇希容疑者(28)はマスク姿で、焦ったようなそぶりもなかった。現場に集まった人が車を移動するよう指示した際も、素直に従ったという。
近所の男性によると、周辺は車1台が通れるほどの狭い道路が多い。小学校が近く、子どもが多く行き交うことから「地元の人でも気を付けて運転している」と話した。
息子が被害児童と同じ小学校に通う男性はニュースで事件を知り、学校に迎えに来た。「こんな大きな事故は聞いたことがない」。