藍川北学園の給食の様子。異学年の子どもが交流する機会となっている=4月15日、岐阜市加野

 県内で小中一貫の「義務教育学校」が増えている。2017年4月に大野郡白川村で白川郷学園、羽島市で桑原学園が開校したのを皮切りに現在は9校に増え、4校が開校の準備を進めている。背景には人口減少や少子高齢化に伴う自治体の教育コスト削減があるが、統廃合ありきで「どんな子どもを育てたいか」という理念を失うと、かえって現場や子どもの負担が増える結果になりかねない。各地域の特色を生かしたカリキュラムづくりや、子どもたちへの丁寧な目配りが求められる。

 「いただきます」「ゆっくり食べていいからね」。藍川小学校と藍川北中学校が統合し4月に開校した藍川北学園(岐阜市加野)では、「2年生」と中学3年生に当たる「9年生」が交互に並んで座り、和やかに給食を食べる姿があった。...