株式会社RYODENは、東北大学ニュートリノ科学研究センターが岐阜県飛騨市神岡町池ノ山の地下約1,000mに所有する、世界最先端の素粒子観測施設「KamLAND(カムランド)」に、ISO14644規格・クラス1に準拠したスーパークリーンルームを建設しました。

クリーンルーム外見
▶スーパークリーンルーム建設の背景
「KamLAND」では、ニュートリノをはじめとする素粒子の観測が行われており、素粒子物理学における梶田隆章氏らのノーベル物理学賞受賞に関連する研究にも貢献しました。観測には素粒子検出用バルーンが使用されますが、従来は仙台市の東北大学にあるクリーンルームで製作され、「KamLAND」まで輸送する必要がありました。また「KamLAND」で進められている素粒子観測能力のさらなる高性能化改修に伴い、より一層クリーン化されたバルーンが必要となりました。
そこで今回、ISOクラス1のスーパークリーンルームを建設することで、バルーンをよりクリーンな環境下かつ「KamLAND」本体の直近で製作することが可能となりました。
▶ISO14644規格・クラス1に準拠したスーパークリーンルームについて
建設したスーパークリーンルームは、「空気1m3の中に0.1μm(細菌サイズ)の粒子数が10個以内」というISOクラス1の基準を満たしており、一般的な病院の手術室の約10万倍、半導体工場の約100倍という極めて高い清浄度を持ったクリーンルームです。これを、当社冷熱システム部門が長年蓄積してきた技術とノウハウをベースに、完全自社設計にて実現しました。地下の洞窟内という特殊で限られた空間を最大限活用し、観測施設に隣接する形で設置されたスーパークリーンルームは世界的にも例がなく、今後非常に重要な研究施設となります。

クリーンルーム内部
▶今後の展望
今回のスーパークリーンルームは、現在でも世界最高水準と言われている「KamLAND」の素粒子検出感度の大幅な性能向上に寄与するものであり、世界中の素粒子物理学者が躍起になっている「ニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊」発見への貢献が期待されます。
当社は、スーパークリーンルームを通じて「宇宙の起源を探る」と言われている世界最先端を走る日本の素粒子物理学のさらなる発展に貢献してまいります。
▶東北大学ニュートリノ科学研究センターのウェブサイトはこちら
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RYODENは、「人とテクノロジーをつなぐ力で"ワクワク"をカタチにする」をパーパスとし、「未来を共創するエクセレントカンパニー」の実現に向けて、企業活動を通じて、全てのステークホルダーと共に価値を創出し、世界に誇れる企業へ進化し続けます。
2000社を超えるパートナー企業様とのネットワークから常に新しい技術を融合し、未来へのソリューションを創造します。また、基幹事業であるFAシステム、冷熱ビルシステム、エレクトロニクスの技術を基に、スマートアグリや医療IT化、脱炭素などの社会課題と向き合い、新たな発想でその先の未来をイノベートします。
代表者 :代表取締役社長 富澤 克行
設立 :1947年4月22日
本社所在地:〒170-0013 東京都豊島区東池袋3-15-15
公式HP :https://www.ryoden.co.jp/
<報道関係者お問い合わせ先>
https://www.ryoden.co.jp/inquiry/pr
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