岐阜市歴史博物館の開館40周年を記念した特別展「岐阜城と織田信長」が8日、同市大宮町の同館で始まった。40年間の発掘調査の出土物など、過去最大級となる400点以上を展示。信長時代を中心に、発掘成果から在りし日の岐阜城の姿をひもといている。10月13日まで。
ウェブ限定オリジナル記事「ぎふ高校野球」はこちら!会場には、山上部や山麓居館跡から出土した瓦片や土師器(はじき)皿などが並ぶ。信長が建物の屋根に用いたとみられる金箔(きんぱく)瓦片は、菊やぼたんの文様。打刀(うちがたな)は漆が塗られ、信長の居館建設の際に地鎮の品として意図的に埋められたものと考えられている。
斎藤道三から信長の孫・秀信まで、歴代の城主10人についても紹介。道三、義龍親子や池田輝政らの肖像画のほか、城主たちが発行した「判物(はんもつ)」などの古文書、信長の制札や朱印状といった史料が来場者の目を引いている。井川祥子学芸員は「信長が斎藤氏の城だった岐阜城をどのように改造したかが分かる。他の城主たちのことも改めて知ってもらう機会になれば」と話していた。
特別展は市と岐阜新聞社、岐阜放送主催。8日は開場式が行われ、柴橋正直市長や矢島薫社長らがテープカットで開幕を祝った。