滋賀県長浜市の住宅で4月、冷凍庫から堺市東区の女性の遺体が見つかった事件の公判が16日、大津地裁(畑口泰成裁判長)で開かれ、検察側は死体遺棄罪に問われた夫野中秀紀被告(63)に懲役1年、死体遺棄ほう助罪に問われた住人の岩瀬浩一郎被告(72)と息子龍彦被告(49)にいずれも懲役10月を求刑した。

 弁護側はいずれも執行猶予付きの判決を求めて結審した。判決は10月30日。

 検察側は論告で、遺体は冷凍庫に押し込められた状態で、死者の尊厳を大きく傷つける行為だと指摘。弁護側は最終弁論で、犯行は野中被告の姉が主導し、被告らは精神的にも経済的にも支配され、逆らえない状態だったなどと主張した。