衆院本会議で第104代首相に指名され、起立する自民党の高市早苗総裁。憲政史上初となる女性首相が誕生した=21日午後1時47分

 自民党の高市早苗総裁(64)は21日午後、衆院本会議の1回目の首相指名選挙で第104代首相に選出された。女性の首相就任は憲政史上初。石破茂首相(68)の退陣表明から1カ月半を経て政権を引き継ぐ。直ちに組閣に着手し、皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て、自民と日本維新の会による連立政権を発足させる。物価高対策を裏付ける2025年度補正予算案の編成指示を検討している。

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 少数与党の中、立憲民主党の野田佳彦代表は、国民民主党の玉木雄一郎代表への投票も選択肢だとして野党候補の一本化を模索したが、不調に終わった。

 自民は24日に衆参両院で高市氏の所信表明演説を実施する日程を想定。トランプ米大統領の来日、韓国でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)など下旬の首脳外交日程が終わり次第、各党の代表質問を行う方向で野党と調整している。

 新内閣では小泉進次郎農相(44)を防衛相に、片山さつき元地方創生担当相(66)を財務相に起用する方針。閣外協力となる維新の遠藤敬国対委員長(57)を連携役として首相補佐官に迎える。

 奈良県出身の首相は初。高市氏は1993年に衆院初当選し10期目。

 石破内閣は21日午前の閣議で総辞職した。自民総裁と首相が異なる「総・総分離」の期間が異例の18日に及んだ。