東京メトロ千代田線で20日午前9時半ごろ、客を乗せた列車が誤って代々木公園駅(東京都渋谷区)構内の車庫に向かうトラブルがあったことが21日、同社への取材で分かった。朝からのダイヤ乱れに対応する中で、行き先変更の情報が共有されていなかったことが原因。同社は「再発防止に努める」としている。
東京メトロによると、千代田線は20日早朝からダイヤが乱れ、指令所の係員が手動で運行管理に当たった。トラブルがあった列車は、途中駅で客を降ろして車庫へ回送するといったん決めたが、その後、終点の代々木上原駅(渋谷区)まで運行することになった。
変更が列車の進路を設定する担当者に伝わっておらず、客を乗せたままの列車が車庫へ向かった。運転士が間違いに気付いてブレーキをかけ、車庫に入る前に止まった。午前11時ごろ運行を再開した。
トラブルの影響で千代田線は一時全線で運転を見合わせ、約2万8千人に影響した。