再生プラスチック供給の流れ

 環境省は28日、自動車部品メーカーへの供給を目的に、再生プラスチックの集約拠点を国内に複数整備する方針を明らかにした。2030年代初めにも欧州連合(EU)が、自動車の再生プラ活用を義務付ける見通しであることを踏まえた対応。地域ごとに拠点を設けるとしており、場所や数は今後決める。

 リサイクル業者から再生プラを集める際、検査などで品質を管理しながら大量の素材を安定供給できるようにする。

 26年度から集約の手順や費用に関する調査を始める。自動車メーカーやリサイクル業者などが運営し、国が財政面で後押しする。早ければ27年度に最初の拠点を設ける。

 拠点では、地域のリサイクル業者が廃車の部品を含む廃プラ製品を原料に作った再生プラを一括して受け入れる。自動車関連産業以外への供給も想定している。

 環境省によると、国内で回収した廃プラの約60%は熱エネルギーとして利用するために焼却されている。EUは新車生産時に一定割合の再生プラ利用を義務付ける方針で、欧州向けに輸出する自動車メーカーは対応を迫られていた。