「大正・昭和モードの源泉」展で、杉浦非水「トモエ石鹸」を鑑賞する出席者ら=18日午後2時21分、岐阜市宇佐、県美術館(撮影・坂井萌香)

 大正・昭和初期に焦点を当て、国立工芸館のコレクションを展覧する特別展「大正・昭和〝モード〟の源泉」が15日、岐阜市宇佐の県美術館で開幕する。工芸館所蔵の152点に県美術館の所蔵品を加え、時代ごとに流行したスタイルを発信。14日に開場式があり、出席者が現代でなお光り輝く「ロマンティック・モダン」の世界を堪能した。
【特別展「大正・昭和〝モード〟の源泉」の特集紙面を読む】
 国立工芸館は1977年開館、2020年に東京都から金沢市に移転した、工芸・デザイン専門の国立美術館。本展は国立アートリサーチセンターによる、各地にある国立美術館の収蔵品活用事業「コレクション・ダイアローグ」の第一号となり、国立工芸館と県美術館が協働した。
 展示は〝モード〟を軸に時代の変遷をたどる4章で構成。杉浦非水「トモエ石鹸」やルネ・ビュトー「幾何学文花瓶」など国立工芸館所蔵の工芸品やポスターに、県美術館所蔵の長縄士郎「店粧」などの絵画、工芸品を併せて紹介。同館の齋藤智愛学芸員は〝モード〟について「『流行』にとどまらず、時代で確立された力」と解説する。
 開場式で国立工芸館の唐澤昌宏館長は「152点を一挙に、地方の美術館で見ていただける貴重な機会」と語った。
 県美術館、国立工芸館、国立アートリサーチセンター、岐阜新聞社、岐阜放送主催。来年2月15日まで。

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