東京地裁などが入る裁判所合同庁舎

 既婚者であることを隠して交際を続けたのは、関係を結ぶ相手を自ら選ぶ「貞操権」の侵害に当たるとして、会社員の女性がマッチングアプリで出会った男性に約780万円の賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は8日、貞操権侵害を認め、男性に約150万円の支払いを命じた。

 判決によると、外資系企業に勤める女性は2023年に大手広告会社勤務の男性とアプリで知り合った。「真面目なお付き合い」を希望する女性から婚姻歴を尋ねられた際、男性は独身で交際相手もいないと答え、約4カ月の交際期間中、複数回にわたって関係を持った。