慶応大発のバイオベンチャー「ハートシード」は12日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)で作った心臓の筋肉(心筋)の細胞を塊にした「心筋球」を重い心不全の患者10人に移植した臨床試験(治験)で、一定の心機能改善と安全性が確認されたと明らかにした。同社は結果を取りまとめ、2026年にも厚生労働省に製造販売の承認申請を行う方針。27年の実用化を目指す。
治験は、心臓の筋肉に血液が行き渡らなくなる「虚血性心疾患」の患者を対象に22年から実施。前半5人は細胞数5千万個、後半5人は高用量の1億5千万個を移植した。前半の術後1年、後半の術後半年のデータによると、自覚症状の重症度を示す分類は計10人中7人で改善した。








