国土交通省の有識者委員会は12日、能登半島地震で石川県輪島市中心部の7階建てビルが倒壊したのは、基礎部分のくいの先端が壊れたことなどが要因となった可能性があるとする最終報告書を取りまとめた。
ビルは鉄筋コンクリート造の地上7階建てで1975年に完成した。地震で片側が大きく沈み込んで横倒しになった。隣の飲食施設が下敷きになり、2人が死亡した。
報告書は、ビル建設時はくいに関する耐震基準が導入されておらず、揺れに対する抵抗力が弱かったと指摘した。大きな揺れでくいが壊れたことに加え、ビルの柱の配置が偏っていたことで重量が特定部分に集中。地盤の弱さも影響するなど、複合的な要因で倒壊したと推定した。






