19日、モスクワでの大規模記者会見で話すロシアのプーチン大統領(共同)

 【モスクワ共同】ロシアのプーチン大統領は19日、来年2月で丸4年となるウクライナ侵攻を巡り、昨年6月に自らが表明した原則に基づき紛争を解決したいと述べた。プーチン氏は原則の中で、ウクライナ東部・南部4州からのウクライナ軍の全面撤収や、4州を国際条約でロシア領として規定することを求めていた。侵攻目的を完遂すると強調し、ウクライナが受け入れにくい強硬な立場を改めて表明した。

 モスクワで実施された年末恒例の大規模記者会見と国民対話の冒頭で発言した。ウクライナ侵攻を巡っては、トランプ米政権の仲介による和平案の調整が続いている。プーチン氏は「ウクライナには領土問題を協議する用意があるように見えない」とも発言し、譲歩を促した。

 4月にロシア西部クルスク州から地上越境攻撃を続けてきたウクライナ軍を撃退した後は、ロシア側に戦略的主導権が完全に移ったと主張。全ての前線でウクライナ軍が退却していると述べ、改めて戦況に自信を示した。

 今年はプーチン氏に280万件以上の質問や要望が国民から寄せられた。