大和証券グループ本社の荻野明彦社長(59)は22日までに共同通信のインタビューに応じ、2026年度の春闘で5%程度の賃上げを検討すると明らかにした。「足元の物価動向を踏まえた賃上げを継続したい」と強調した。26年春入社の新卒採用者の初任給も引き上げる方針。
賃上げは5年連続で、これまで計20%程度の賃上げを実現した。大卒総合職の初任給は30万円から31万円へ引き上げることを検討する。さらに社員に自社株を毎年度交付する制度も導入する。自社株買いで取得した株式のうち10億円程度を毎年社員に支給するという。荻野氏は「証券会社として、上昇基調の株式市場の恩恵を社員の皆さんにも共有してほしい」と意図を述べた。
企業の合併・買収(M&A)関連事業については「独立系の強みと、欧米マーケットでアジアの視点を生かした提案でシェア拡大を目指す」と強調。中小企業対象のM&A市場で現在の世界9位から30年度には5位以内を目指す考えを示した。
日経平均株価については、26年末に6万円に到達する可能性があると指摘した。








