JR名古屋駅近くの交差点で歩行者3人を軽乗用車ではねて死傷させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた無職鳴海洋被告(71)は23日、名古屋地裁の初公判で起訴内容を認めた。弁護側は認知症の疑いがあり、刑事責任能力の有無を争うとし、精神鑑定の実施を求めた。
検察側は冒頭陳述で、事故時は前夜から運転していたと指摘。現場手前にブレーキ痕はなかったと述べた。弁護側は、事故に関する記憶がほぼなく、捜査段階の供述と現在の記憶は大きく異なると主張した。
起訴状によると10月15日、名古屋市中村区のビルから出口に向かう下り坂で、ハンドルとアクセル、ブレーキを的確に操作せず、時速約72〜76キロで走行し赤信号だった交差点に対向車線から進入。横断歩道を歩いていた男女3人をはね、会社員田中幸子さん(49)を死亡させ、2人に骨折などの重傷を負わせたとしている。






