アンカラで見つかった機体の破片とみられる残骸=23日(アナトリア通信提供・ゲッティ=共同)

 【イスタンブール共同】トルコを公式訪問したリビア軍のハダッド参謀総長らリビア暫定政権の関係者5人を乗せた小型ジェット機が23日、トルコの首都アンカラの空港を離陸後、近郊で墜落した。リビアのドベイバ暫定首相は「悲劇的で痛ましい事故」により5人が死亡したと発表した。

 トルコ政府によると、ジェット機はリビアの首都トリポリに向け離陸した約15分後、電気系統の故障を理由に緊急着陸を要請。直後に交信が途絶えた。当局が捜索し機体の残骸を発見した。墜落原因を調べている。

 暫定政権を支援するトルコの国会は22日、リビアに派遣しているトルコ軍の任期を2026年1月から2年間延長する大統領令を承認した。これを受け、ハダッド氏は23日にアンカラでギュレル国防相らと会談していた。

 リビアは中東民主化運動「アラブの春」後の混乱で内戦状態に陥り、20年の停戦後もトリポリが拠点の暫定政権と東部トブルクを拠点とする勢力に分裂している。