冬季五輪のフィギュアスケートで金メダルに輝いたペアの三浦璃来、木原龍一組には、足元を支える職人集団がいた。スケート靴のブレード(刃)を製造する名古屋市の山一ハガネだ。「YSブレード」の開発者、石川貴規さん(48)は「サポートして良かった。もの作りの励みになった」と感慨に浸った。
8年前、木原は「すぐに曲がったり折れたりする」とブレードに悩みを抱えていた。女性を持ち上げるペアは負荷が大きい。解決策を探る中、愛知県東海市の実家に近い、金属加工を手がける同社へ話を聞きに行った。
当時の同社の製品はあまり普及しておらず、トップ選手からの関心に改良に着手した。パーツを溶接する欧米メーカーと違い、特殊鋼の塊からブレードを削り出す。相場より5万円高いが、強度は3倍。木原が耐久テストに協力し、完成品で滑ると「伸びがすごい」と感動。
2019年に組んだ三浦も使い始め「一層滑りが合った」。2人は、23年世界選手権で初優勝と躍進。
石川さんは「ブレードの認知度を高め、鍛えていただいた」と感謝した。(共同)








