2021年に静岡県熱海市で発生した大規模土石流を巡り、22年施行の県条例に基づき崩落起点に残った盛り土の撤去を求める措置命令を受けた不動産管理会社「新幹線ビルディング」が、県に命令の取り消しを求めた訴訟で、静岡地裁は18日、訴えを退ける判決を言い渡した。一方、県が代わりに盛り土を撤去するのにかかった費用を同社に納付するよう求めた命令については、条例の要件を満たさないとして取り消した。
県は訴訟で、条例施行後も同社が知事の許可を得ずに盛り土を放置し、盛り土を行っているのに等しい状況だったと主張していた。県によると、納付を命じていた撤去費用は計約11億3千万円。
日野直子裁判長は判決理由で、新幹線ビルディングが07年以降土砂を運び入れてきたとする一方、12年からは搬入できない状況だったと判断。「県条例が施行された時点で、盛り土を行っていたとは認められない」とし、納付命令は条例の要件を満たさないと結論付けた。
措置命令に関しては、22年に始まった代執行により残土撤去が完了したと指摘した。






