化学業界で、プラスチック製品に使うエチレンの生産を減らす動きが広がっている。米国とイスラエルによるイランへの攻撃で、原料であるナフサの調達不安が高まったためだ。減産が長引けば、数カ月後には日用品の値上げが相次ぎ、家計負担が増す懸念がある。
エチレンは原油から精製されたナフサを熱分解して作られる。石油化学工業協会によると、ナフサは2024年時点で約6割を輸入に頼り、そのうち約7割を中東が占める。イラン情勢悪化の影響は避けられない。
三菱ケミカル、三井化学、出光興産も減産を始めた。
エチレンは原油価格の高騰や減産の影響で価格が上昇し、それに伴う値上げの動きが出始めている。三菱ケミカルはエチレンと酢酸から作る酢酸ビニールモノマーを値上げした。接着剤や塗料に使われる。信越化学工業は上下水道管などに使われる塩化ビニール樹脂を値上げする。
SBI証券の沢砥正美シニアアナリストは「物価上昇につながるだろう」と指摘。レジ袋や食品容器、化粧品、自動車のバンパーなどが対象になる可能性がある。








