自衛官募集に関する個人情報提供を巡り、提訴のため岐阜地裁へ向かう原告の弁護団と支援者ら=26日午後

 岐阜市が国に個人情報を提供し、国がその情報を利用して自衛官を募集したのはプライバシー権を保障する憲法13条に違反するなどとして、高校生(18)が26日、市と国に110万円の損害賠償を求めて岐阜地裁に提訴した。自身に関する情報抹消も国に求めた。弁護団によると、個人情報を提供された当事者が提訴するのは全国で2例目。

 自衛隊法は、自治体は自衛官募集に関する事務の一部を行い、防衛相は必要な資料の提出を自治体に求めることができると定めている。

 防衛省報道室は「訴状が届いた時点で適切に対応する」、柴橋正直市長は「訴状の内容を精査し適切に対応していく」とした。

 訴状によると、25年7月ごろ原告に自衛官募集のはがきが届いた。高校生は「勧誘はがきが届いて不安になり、怒りを覚えた」とコメントした。

 市は2024年2月から、募集対象者の氏名と住所を自衛隊に提供。一方、申し出があれば自衛隊に情報を提供しない制度を導入している。