1年越しの悲願のマウンドで、大垣日大左腕ダブルエースの真価を刻み込んだ―。第98回選抜高校野球大会第8日は26日、甲子園で2回戦4試合を行い、2年連続7度目出場の大垣日大は1―3で山梨学院に惜敗した。16年ぶりのベスト8は逸したが、1回戦188球熱投の竹岡大貴と並ぶダブルエース谷之口翔琉が、新たな武器となる2種類のカーブで、聖地に通用することを証明した。打線は、全国レベルの好投手を打ち崩す課題の継続を改めて実感させたが、夏に向けて、大きな収穫を手にした。(岐阜新聞デジタル独自記事です)
◆阪口カーブと谷之口カーブ 2種類の武器で聖地躍動
「早く投げたい。わくわくしている」。前日の練習で、1年越しにかなう夢舞台を思い描き、谷之口は興奮冷めやらぬ表情で語った。
一昨年の秋、1年生で選抜出場の立役者になり、背番号1を背負いながら、昨年の選抜では直前の故障で1球も投げられなかった。痛みで力が入らず、山なりのボールしか投げていなかった昨年の前日練習とは打って変わり、切れのいい球をどんどん投げ込む別人のような姿は、ブレークの期待を高まらせた。
1回戦で背番号1を譲った同学年の左腕の竹岡大貴が大好投。1年前の雪辱とともに、さまざまな思いを胸に小さなエースは憧れのマウンドに立った。
「思い切り、楽しもう」。メンタル状態もベスト。阪口慶三前監督直伝の抜くカーブでカウントを稼ぎ、切れのいいストレートもコースを突きながら、決め球の切れ味鋭い本来のカーブがさえわたる。
一回裏、2死から3番金子舜にストレートを左前打され、4番藤田蒼海には打ち取った三塁ゴロが失策となり、一、三塁とピンチを背負った。だが、5番古川颯太郎を初球の98キロのカーブに続く落差32キロの内角低めストレートで三ゴロに切って取ってから、谷之口劇場が幕を開ける。
2種類のカーブがおもしろいように決まり、二回に三つの三振を奪うと、五回の中前テキサスヒット以外は安打を許さず、聖地を沸かせる。...








