2026年4月1日
大和ハウス工業株式会社
奈良県立医科大学
大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:大友浩嗣、以下「大和ハウス工業」)と公立大学法人奈良県立医科大学(学長:嶋緑倫、以下「奈良県立医科大学」)は、2026年4月1日より、良質な睡眠を実現する住環境に関する共同研究を開始しました。
本研究では、約200名の成人を対象に、住環境が睡眠に及ぼす影響をランダム化比較試験(※1)で医学的に検証します。大和ハウス工業は、本研究で得られるエビデンスと、高断熱・全館空調・防音・静音に関する技術などを融合させ、医学的根拠に基づく「睡眠の質を高める住環境」の実現を目指します。
※1.対象者をランダムに群分けし、研究要素の介入の有無で結果を比較する臨床研究手法。医学エビデンスの信頼性が高い手法として国際的に認められている。
良質な睡眠の確保は、健康の維持・増進に不可欠です。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人で6時間以上の睡眠確保が推奨される一方、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合は、男性の 30~50 歳代、女性の 40~50 歳代では4割以上を占めており、国民一人一人の十分な睡眠の確保は重要な健康課題となっています。
また、温度、光、音といった睡眠環境も睡眠の質に関与することは、これまでの医学研究で示されており、同ガイドでも、良質な睡眠を得るために睡眠環境を適切に調整することが推奨されています。しかしながら、睡眠に最適な住環境に関する医学的知見は十分に蓄積されているとは言えません。とりわけ、日本の気象環境や実際の住環境を前提にした信頼性の高い研究は数えるほどしかありません。住宅業界においても、これまでは主として先行研究の知見を参照するにとどまることが多く、医学的な枠組みに基づいて健康に適した住環境条件を検証し、住まいづくりに活用する取り組みは十分ではありませんでした。
そこで大和ハウス工業と奈良県立医科大学は、良質な睡眠に関する新たな医学エビデンスを踏まえた住宅商品の開発を目指して、共同研究を開始することとしました。仕事や家庭環境などにより十分な睡眠時間の確保が難しい人でも、ライフスタイルを大きく変えることなく、住環境を整えることで健康的で質の高い睡眠を実現できる住宅のあり方を探ります。
今後も、両者は健康に暮らせる住まいの研究を進めることで、豊かな住生活の実現と持続可能な社会発展に貢献していきます。
1.共同研究の概要
本研究は、大和ハウス工業総合技術研究所と奈良県立医科大学佐伯圭吾教授が共同で実施するものです。日本の気象環境および実際の住環境を前提に、温度・湿度・照度・音などの住環境要因が睡眠や健康に与える影響を医学的に検証し、良質な睡眠に資する新たなエビデンスの取得を目指します。
| 時期 | 2026年4月1日~2029年3月31日 |
| 対象 | 国内在住の20歳~65歳の健康な成人男女 約200名 |
| 内容 | 住環境(温度・湿度・照度・音など)が睡眠に及ぼす影響の研究 |
| 方法 | ランダム化比較試験による医学検証。実際の睡眠環境でウェアラブルデバイス等を用いた客観的睡眠指標と、質問票による主観的指標の両面から評価する。 |
■佐伯 圭吾教授について
| 自治医科大学医学部卒業後、奈良県曽爾村や十津川村でへき地医療に携わり、現在は奈良県立医科大学 疫学・予防医学講座を主宰。専門は環境疫学。奈良県の一般住民を対象として、住環境が健康に及ぼす影響に関する大規模コホート研究(※2)を実施している。研究成果はWHOや厚生労働省のガイドラインに取り上げられている。
●主な経歴 2017年~ 奈良県立医科大学 疫学予防医学教授 2020年3月~ 日本衛生学会 理事 ※2.共通の特徴を持つ集団(コホート)を一定期間追跡し、要因と結果との関係を観察する疫学研究手法のこと。 |
| ●これまでの大和ハウス工業と奈良県立医科大学との取り組みについて 大和ハウス工業と奈良県立医科大学は、約20年にわたり医学エビデンスを用いた住まいづくりに取り組んできました。2006年4月からは、6年間にわたり寄附講座「住居医学」講座を開講し、住まいにおける“健康”を医学的見地から検証してきました。 また、住宅商品として2010年には、「冬期起床時の血圧変動を抑制することで健康リスクを下げる」という共同研究で取得したエビデンスを基に、住宅全館空調「エアスイート」を開発しました。 |
以 上









