カブトムシ
 交尾するカブトムシ

 カブトムシの恋は一度きり―? 昆虫の雌は複数の雄と交尾することが一般的だが、カブトムシの雌は一生で一度しか交尾しないとの研究結果を、山口大の小島渉准教授(動物生態学)らのグループが17日までに国際学術誌に発表した。交尾を終えた雌は雄を激しく蹴り飛ばすなどして“拒絶”、「メリットが釣り合わないからではないか」としている。

 グループは未交尾の雌のカブトムシ85匹で実験。1回目は全ての雌が交尾した。翌日、7日後、14日後、28日後に別の雄と引き合わせたが、雌は雄を拒否。再び交尾したのは0〜7%ほどにとどまった。

 成虫の寿命は野生下で1カ月に満たないと考えられており、グループは「雌が生涯に一度しか交尾しない」と結論付けた。

 雄は精子やタンパク質などの栄養を含む「精包」と呼ばれるカプセルを雌の交尾器内に送り込む。交尾直後の雄と未交尾の雌を交尾させたところ、交尾後で精包が小さいにもかかわらず、産卵数やふ化率などに変化はなかった。雌が交尾を一度しかしなくても、十分な精子などを受け取れることを示しているという。