羽田空港で2024年1月、日航機と海上保安庁機が衝突し海保の5人が死亡した事故で、運輸安全委員会は17日、日航機の乗務員が脱出誘導時に使った拡声器について、機内で指示の聞こえ方が不十分だったとの検証結果を公表した。国土交通省は航空各社やメーカーに、より高出力の製品を備えるといった対策を要請した。
日航側の脱出時に機内アナウンスが使えず、指示が伝わりにくかったとの指摘があり、安全委が同型機で実験した。エンジン音や、乗客らの話し声を模擬的に再現。片側に4カ所ずつ計8カ所ある脱出口に客室乗務員が立ち、それぞれが拡声器を使って指示を前から後ろへリレー方式で伝達した際、後方ほど聞こえづらくなった。最後部は「聴取不可能」だった。
安全委は、場所によって騒音や反響の状況に違いがあり、後方で指示が伝わりにくかった可能性があるとした。事故当時、指示が聞こえず、機長が見回るまで自席にとどまった乗客もいた。
国交省は(1)高出力の拡声器を配備(2)拡声器使用の練習や、使えない状況も想定した避難訓練―などの対応を各社に求めた。




