北京の天安門=3日(共同)

 【北京共同】中国共産党・政府が民主化運動を武力弾圧した1989年の天安門事件から4日で37年となった。中国当局は遺族の墓参りを禁じ、犠牲者を追悼する動きを厳しく抑え込む。習近平指導部は共産党一党支配体制を維持するため、事件を「動乱」と見なし「負の記憶」を歴史から消し去ろうとしている。

 遺族の会「天安門の母」代表、尤維潔さん(72)は共同通信の取材に応じ、夫=当時(42)=を事件で殺された惨劇が「脳裏に焼き付いて離れない」と話した。2009年から毎年恒例だった遺族集会は昨年12月末、当局の妨害に遭い開催できなかった。尤さんは遺族同士の交流が「過去の苦痛を和らげる」と述べ、「政府は私たちから集まる権利すら奪うのか」と憤った。

 北京市公安局は遺族に対し、4日の墓参りを禁止すると通告した。遺族の会創設者の一人、張先玲さん(88)は「理不尽で非人間的な命令だ」と怒りをぶちまけた。

 事件の現場となった北京市中心部の天安門広場やその周辺は4日を前に警察官やパトカーが多数配備され、通行人らの動向に目を光らせた。