弁護士会館
 精神保健当番弁護士の利用の流れ(イメージ)

 弁護士が精神科病院の入院患者の元へ出向き、退院希望などの相談に無料で応じる「精神保健当番弁護士」という仕組みを日弁連が47都道府県で整えたことが20日、分かった。1990年代から各地で順次導入され、最後の空白地だった愛媛県で今月1日、運用が始まった。

 厚生労働省によると、精神科の入院患者は約27万人。日本の精神医療は長期入院や身体拘束の多さなど国際的に遅れが指摘されており、医療上は必要ないのに受け皿などが整わず退院できない「社会的入院」も残る。相談相手がいない患者は多いとみられ、人権擁護の進展が期待される。

 精神保健当番弁護士は、経済的に余裕がないといった人を対象にした日弁連の「法律援助事業」の一つ。弁護士が支払う会費を主な財源とし、公費は入っていない。全国各地の弁護士会で約3千人が登録しているとみられる。

 患者が相談する際の流れは、(1)地元の弁護士会に電話する(2)当番弁護士が病院に出向き、面会する(3)患者の希望を病院に伝える。