映画「トロフィー」の出演者と舞台あいさつする孫明雅監督(左)=5日、韓国京畿道富川市(共同)

 【富川共同】朝鮮学校に通う在日コリアンの少女が日本人の同世代との交流を通じて世界を広げ、自身のルーツと向き合い葛藤する姿を描いた映画「トロフィー」の上映会が5日、韓国京畿道富川市で開かれた。在日コリアン3世の孫明雅監督(37)は共同通信の取材に「子どもたちの自然な姿を表現した。今の朝鮮学校を知るきっかけになってほしい」と語った。

 映画では、朝鮮学校に通う14歳の少女ソヒを俳優の恒那さんが演じる。日本人で別の学校に通う女子生徒と親しくなり、韓国の人気音楽グループBTSのライブチケット代を稼ぐため自宅の不用品をフリーマーケットサイトで販売する。北朝鮮から授与され、父が大事にしていた勲章まで売ったことで家族やアイデンティティーを巡る問題に向き合うことになる。

 朝鮮学校出身の孫監督による初の長編作品で、自身の経験や葛藤を基にした。日本の高校無償化制度からの朝鮮学校除外など政治的テーマにほとんど触れず、在日コリアンが日本社会でさまざまな問題に直面する現実を映し出した。