1 要望の趣旨

 平成17年6月のクボタショックから21年が経過しましたが、本市におきましては、石綿による健康被害はピークアウトしていない状況が続いており、これまで国に対して「石綿ばく露者に対する恒久的な健康管理制度の構築」や「石綿による健康被害救済制度のさらなる充実」等について要望しましたものの、その実現には至っておりません。  

 こうしたことから、石綿による健康被害を受けた方々の健康被害に対する不安の解消等に繋げていけるよう、今年度も国への要望をいたしました。

 内容といたしましては、これまでの健康管理制度の構築や救済制度の充実に加えて、今年度は次の2項目についても強く要望をしています。

     

環境省へ要望書を手渡す松本市長(右)

                       

 まず一つ目は、「石綿読影の精度に係る調査事業の見直し」についての要望です。

 これまでの石綿読影の精度に係る調査事業では、胸部CT検査の受診の有無に関わらず、胸部X線検査を受診した結果、石綿関連所見があった場合は精密検査として胸部CT検査を受診することができました。これに対して、令和8年度からの調査事業では、精密検査の対象者の内、「本調査の胸部CT検査の受診歴がある参加者」については、胸部X線で石綿関連所見があり、かつ、その所見に変化が見られた者とするという取り扱いに変更されたため、現行よりも胸部CT検査の受診機会が抑制されることとなりました。

 本市といたしましては、現行の調査方法では、次年度の胸部エックス線検査までに1年程度の空白期間が生じることとなり、その間に進行が早い中皮腫を発症した場合には、重篤化が進むことから、本調査の胸部CT検査の受診歴がある参加者で、胸部エックス線検査で石綿関連所見があるものの、その所見に変化が見られない者については、令和7年度までの胸部CT検査に代わって、同一年度内に胸部エックス線検査による再検査を行うことができるよう、当該事業の調査方法について見直しを要望しました。こうした取り組みにより、アスベスト被害に対する市民の不安を解消するとともに、アスベスト疾患の早期発見・早期治療に繋げていきたいと考えています。

 次に二つ目は、「アスベスト問題を風化させない取組」についての要望です。

本市における中皮腫による死亡者数は、依然として毎年30人前後で推移しており、これは、アスベストによる健康被害が決して過去の問題ではないことを示しています。現在も発生している健康被害の事実やアスベストに係る諸問題を正しく次の世代に継承していくことは極めて重要な取組であると考えており、アスベスト問題を風化させない取組についても国の支援を求めました。

 

2 日時

令和8年7月15日(水)午前11時から

 

3 要望先

環境大臣 石原 宏高

 

4 要望者

尼崎市長 松本 眞