土砂が流れ込み倒壊した住宅=18日、栃木県足利市

 栃木県足利市で17日夜に発生し住民2人が死亡した土砂災害は、斜面崩壊の発生から7秒後に住宅に到達したとみられることが25日、京都大防災研究所の竹林洋史特定教授(砂防工学)らの研究で分かった。崩れた土砂の速さは秒速11〜12メートルに達したとみられる。事前避難の重要性が改めて分かる結果だ。

 「パシフィックコンサルタンツ」(東京)との共同研究。地形データなどに基づき、コンピューターで土砂の移動をシミュレーションした。大雨により地盤が水で満たされている状況を仮定。土砂は住宅に到達した際は高さ3メートルを超え、建物の2階に到達するくらいだった。

 竹林さんは報道の映像などから、斜面崩壊は土石流で、住宅から直線で約50メートル離れた地点で始まったと判断。「現場はそれほど高い崖ではなかったが、勾配が三十数度と急で、流れた距離が短い割に大きな土石流となった」と説明した。また「今回のように積算雨量が200ミリを超えると土砂災害が起きる可能性は高くなる。斜面に近い家の人は必ず避難してほしい」とも語った。