熊本県で起きた地震により、県内に集積する半導体工場への影響が長期化する懸念が高まっている。半導体は清潔な環境での微細な加工が必要で、設備の点検を経て通常生産に戻すには慎重な確認が必要なためだ。九州のもうひとつの主役である自動車も工場停止が続き、日本の産業を支えるサプライチェーン(供給網)への打撃が深刻となる恐れがある。

 半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場(菊陽町)は通常生産に戻っていない。建物の安全は確認し、水や電力の供給も確保できているが、29日夜に「揺れが大きかったため装置の調整に一定の時間を要する」と発表した。2024年から半導体の量産を開始、画像センサーなどに使われる。