熊本県で最大震度7を記録した地震の被災地では、民間企業が組織の垣根を越えて迅速に支援体制を組んだ。携帯電話各社は分担して通信環境を確保し、物流大手は水や生活用品などの物資の輸送で協力。ガソリンも企業間で融通した。既存の枠組みを活用しつつ、効率的に生活インフラを維持し続けた。

 NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルが各地の避難所を分担して支援。3日夜時点では、熊本県八代市や宇城市など県内12市町村の90カ所で、充電器やWi―Fi環境を各社が手分けして提供した。

 分担制は支援の重複や欠落を避けるため昨年10月に導入し、今回が初の事例となった。

 物流では業界団体の全日本トラック協会や日本通運、ヤマト運輸などが法律に基づき、今回は水や生活用品などの輸送で連携した。

 コスモエネルギーホールディングスは、同業のENEOS(エネオス)ホールディングスから被災地向けのガソリンの融通を受けた。両社は八代市などで石油製品を共同貯蔵している。コスモの担当者は「被災地への安定的な供給を重視する」と説明した。