リュウキュウツチトリモチの実を食べるオオナキオカヤドカリ=2025年3月、沖縄県・石垣島(神戸大の末次健司教授提供)

 陸地にすむヤドカリが、寄生植物の一種リュウキュウツチトリモチの実を食べ、種子を運ぶ役割を果たしているとの研究結果を、神戸大の末次健司教授が22日までに国際誌に発表した。鳥や哺乳類が運び役になる事例は多いが、ヤドカリが関わっていると分かったのは初めてという。

 末次さんによると、ゴキブリやカマドウマ、ダンゴムシなど、さまざまな生き物が種子を運んでいるとの報告が近年、世界的に相次いでいる。

 リュウキュウツチトリモチは沖縄や台湾の森林に生息。他の植物の根に寄生して栄養を得ている。1〜2月ごろに長さ0・3ミリ程度の小さな実を大量につける。樹木が密集する風通しの悪い場所でどうやって種子を散布しているのかは不明だった。

 末次さんは2024〜26年、沖縄県の石垣島で目視や定点カメラでリュウキュウツチトリモチに寄ってくる生き物を観察した。その結果、体長10センチ程度のオオナキオカヤドカリが実を食べ、体のあちこちに大量の実をつけたまま移動するのを見つけた。ふんからは、発芽する能力を持った種子が見つかった。