医療機器販売会社スターサージカル(東京)と公立病院眼科医の贈収賄事件を巡り、警察に告発した元社員の男性に対し、同社が4788万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は3日、公益通報目的を認定した一審東京地裁判決を支持し、同社側の控訴を棄却した。
谷口園恵裁判長は、元社員が刑事責任の追及を目的に、捜査機関に情報を提供しようと社内資料を持ち出したとする一審の判断を追認。違法性は阻却されると判断した。
判決後に東京都内で記者会見した元社員は「重大な不正を目の当たりにした人が、声を上げても大丈夫だという社会になってほしい」と述べた。
スター社は「判決内容を精査するとともに、今後の対応を協議する」とのコメントを出した。
判決によると、元社員は2021年、医師との契約書など機密情報を持ち出し、告発文書を複数の警察に送付。受理した大阪府警が贈収賄容疑で同社関係者と奈良県の市立病院の眼科医を書類送検し、23年に有罪判決や略式命令が出た。元社員は、業務と無関係の情報持ち出しなどを理由に解雇された。






