熊本県で最大震度7を観測した地震で、文化財に指定されている寺院や神社での被害が20件を超えることが12日、県への取材で分かった。文化財指定のない寺社も県南部を中心に多くが被災した。復旧費は憲法が定める政教分離の原則から公的な支援が限られている。祭りなど地域の交流拠点として中心的な役割を担うが、再建へのハードルが高いのが実情だ。
県によると、文化財指定される寺社の建造物や境内の被害は把握できる範囲で10日までに、国指定が3件、県指定が2件、市町村指定が18件など。調査が進めば今後増える可能性もある。
千年超の歴史を誇る県重要文化財の八代神社(八代市)は、楼門など県や市の指定文化財が倒壊し、境内を通る日奈久断層が露出した。ユネスコの無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」の一つに登録されている「八代妙見祭」は、住民ら約1700人でつくる11月の神幸行列が中止となった。
市によると、復旧費は概算で約200億円。文化財を管理する県と市による補助金が想定されるが、それでも自己負担がのしかかる。







