【ニューヨーク共同】国連のグテレス事務総長は16日、人工知能(AI)の開発者らがAIのリスクに警鐘を鳴らしていることを「無視するわけにはいかない」とし、AIがもたらす可能性がある脅威から人々を守るため各国の対応や国際的な連携が「不可欠だ」と訴えた。ニューヨークの国連本部で記者会見した。

 グテレス氏は22日に始まる国連総会一般討論で「AIは間違いなく主要な議題になる」と述べ、「どのように安全で責任ある開発を進めるかについて共通の理解を持つ必要がある」と強調した。

 AI開発をリードする米国のトランプ大統領は中国との競争に勝つため、規制強化に否定的な姿勢を示す。グテレス氏は「超大国が相手に先行するため可能な限り速く(開発を)進めようとすれば、深刻なリスクを生みかねない」と指摘した。

 冷戦期に対立していた米国とソ連が核兵器削減で合意したことに言及し、AIが世界規模の巨大な災害を招くことを回避するため「最も高いAI能力を持つ国々が、情報交換の仕組みや共通の安全策を確立することが不可欠だ」と呼びかけた。