日本メナード化粧品 総合研究所
 日本メナード化粧品株式会社(愛知県名古屋市中区丸の内3-18-15、代表取締役社長:野々川 純一)は、2026年9月11日から12日に開催された「生体医工学シンポジウム2026」において、ヒトの目元形状を再現し、“まばたき”による皮膚への影響を検証できる独自の人工皮膚モデルを活用した研究成果について発表し、ベストポスターアワードを受賞しました。

<受賞演題>
『目元の形状とまばたき動作を再現した培養皮膚モデルの開発と動的ストレスの評価系への応用』
発表者: 宮地克真(1)
共同研究者: 山田貴亮(1)、長谷川靖司(1,2)
(1)日本メナード化粧品株式会社 総合研究所
(2)名古屋大学 メナード協同研究講座



宮地主任研究員

<発表概要>
 メナードは、皮膚幹細胞の培養技術を応用し、よりヒトの皮膚に近い人工皮膚モデルの開発に取り組んできました。近年では、顔の立体形状や肌質の個人差を再現したモデルを開発し、その独自性や研究成果について、学術的にも高い評価を得ています(【補足資料1】参照)。
 一方、実際の顔の皮膚は表情変化などによって日常的に繰り返し動いています。中でも目元は、1日約2万回ともいわれる“まばたき”によって絶えず動いており、こうした繰り返しの動きによるストレスが、シワなどの皮膚老化に関与すると考えられています。しかし、従来の人工皮膚モデルでは、こうした「皮膚の動き」を再現して、その影響を解析することは困難でした。
 今回、メナードは、ヒトの目元の立体形状を再現した人工皮膚モデルに独自の電動機構を組み合わせ、全自動で“まばたき”を繰り返す人工皮膚モデルの開発に成功しました※1。このモデルを用いて、まばたきによる皮膚への影響を解析した結果、繰り返しの動きによるストレスを受けやすい部位では、抗酸化に関わる遺伝子の発現が低下し、皮膚老化の一因である活性酸素が多く蓄積することが確認されました(【補足資料2】参照)。
 本モデルは、目元特有の老化メカニズムの解明やスキンケア製品の有効性評価などの化粧品開発をはじめ、再生医療やヒューマノイドロボットの開発など、多様な分野にも応用できる技術として期待されます。




※1 2026年5月26日 配信 “まばたきする人工皮膚モデル”を開発 ~1日2万回の動きを再現、目元老化の新評価モデルへ~
  https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000116.000048666.html

【補足資料1】人工皮膚モデルでの学会受賞歴
 メナードは2003年より皮膚幹細胞の研究に取り組み、その過程で培った細胞培養技術を応用して、人工皮膚モデルの開発を進めてきました。近年では、肌質の個人差を反映したモデルや顔の立体形状を再現したモデルなど、よりヒトの皮膚に近いモデルを開発し、その研究成果は学会でも高い評価を得ています。

《過去の受賞歴》
■ 第29回日本顔学会大会 菅沼賞受賞
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000119.000048666.html
■ 第51回日本香粧品学会学術大会 会頭賞受賞
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000075.000048666.html


【補足資料2】まばたきの影響の検証
 今回開発したモデルを用いて、1日のまばたき回数に相当する2万回のまばたき動作を行った後、皮膚組織を回収して解析しました。
 その結果、まばたきによる動きの大きい眼瞼部では、抗酸化酵素(GPX1、SOD2)の遺伝子発現が低下することがわかりました。

皮膚モデルの各エリアにおける抗酸化酵素の遺伝子発現(代表例としてGPX1の結果を掲載)


 さらに、活性酸素の蓄積も確認され、まばたきによる繰り返しの動きが、目元の皮膚において酸化ストレスを生じさせる可能性が示されました。

皮膚モデルの各エリアにおける酸化ストレスマーカーの発現


 以上より、本モデルは、まばたきによる動的ストレスが皮膚に与える影響を評価できることがわかりました。
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