日産自動車(左)、三菱自動車のロゴ

 経営再建中の日産自動車が、三菱自動車との資本関係を現状のまま維持する見通しであることが25日、関係者への取材で分かった。筆頭株主として保有する三菱自の株式は10月に売却制限が緩和されるが、当面保有を続ける。市場ではホンダや台湾の鴻海精密工業への売却観測がくすぶっていた。軽自動車の共同開発をはじめ、三菱自との協業が立て直しに欠かせないと判断したとみられる。

 同様に売却制限が緩和される三菱グループ3社も三菱自株の保有を当面続け、企業統治や販売面で支援する。

 日産の持つ三菱自株の比率は26・67%。売却を見送るのは、三菱自との部品や車体の共有化を通じた競争力強化の途上にあることに加え、工場再編などの経営再建策が計画通りに進み、資金確保を急ぐ必要がないためとみられる。三菱自の株価は取得時より安く、売却すれば損失が生じることも背景にある。

 日産は2016年、三菱自で燃費データ不正問題が表面化したのを契機に、2370億円を出資した。その際、日産を含む主要株主は、三菱自株の売却を制限する「ロックアップ」契約を結んだ。