25日、パリで演説するローマ教皇レオ14世(AP=共同)

 【パリ共同】ローマ教皇レオ14世は25日、フランス訪問を開始した。パリでマクロン大統領との会談後に演説し「核兵器保有が安全を保障するとの誤った考えがますます広まり、新たな軍拡競争につながっている」と発言。保有する核弾頭を増やす方針のフランスに対し、軍縮と平和への努力を主導するよう促した。28日までの滞在中、東部で欧州の平和を巡る演説も予定する。

 教皇の国賓としてのフランス訪問は2代前のベネディクト16世による2008年以来。

 かつてフランスはカトリックとの深い結びつきから「教会の長女」とも呼ばれたが、世俗化が進んだ。24年にカトリックが罪とする人工妊娠中絶を女性が受ける「自由」を憲法に明記した。今年成立した終末期患者に対する「死への援助」を認める法にカトリック教会は反対を表明し、政治的な溝がある。

 一方、国内のカトリック教会で1950年以降、推計約33万人の未成年者らが性的虐待の被害に遭ったとする調査結果が2021年に発表され、教会への国民の信頼は深く傷ついた。教皇は訪問中、ルルドで被害者との面会を予定している。