【パリ共同】フランスを訪問中のローマ教皇レオ14世は25日、パリの国連教育科学文化機関(ユネスコ)本部を訪れて演説し、開発が進む人工知能(AI)を念頭に「新技術が新たな支配や不正の道具とならないようにする必要がある」と警鐘を鳴らした。

 教皇は5月に公布した回勅でAI開発を巡り、人間の「尊厳」を守る必要性を訴え、注意を喚起し続けている。演説では「(AIの)システムはデータを相互に関係づけられても、人生の意味に関する質問には答えられない」と指摘した。

 ユネスコによると教皇の訪問は、3代前のヨハネ・パウロ2世による1980年以来46年ぶり。ユネスコはAIの倫理に関する国際規範を策定するなどAIの課題に取り組んでいるが、開発をリードする米国は、トランプ第1次政権がユネスコの姿勢について反イスラエル的だとして脱退。バイデン前政権が再加盟したが、トランプ第2次政権は昨年、再び脱退を通知した。

 教皇は、教育や研究を通じて各国の協力を促進するユネスコについて「人類が自身について考えを深める場所」と評した。